大阪YWCAは、女性のエンパワメント、子育て支援、またNGO/NPOリーダーの育成、国際交流等の社会貢献活動をしています。

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TOP PAGE > YWCAについて > ニュースレター > アーカイブ一覧 > ニュースレター17.3-4月号
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大阪YWCA機関紙(2017年3月・4月号) アーカイブ一覧へ
大阪YWCAでは機関紙を年8回発行しています。
抜粋して内容をご紹介します。
フクシマ6年目を迎えて~原発被災者とコトバの力~
イースターメッセージ わたしは主を見ました
地域で活躍するYWCA会員 ローカルもグローバルも
YWの窓 ワシントンにピンクの川が流れる
日本YWCA第32回全国会員総会報告 全国の仲間と想いを新たに

フクシマ6年目を迎えて~原発被災者とコトバの力~

言い換えによるごまかし

  「震災いじめ防止を明記」という新聞の見出しを見て驚いた。国のいじめ防止対策協議会が2月7日に基本方針に盛り込むことを決めたとのこと。いうまでもなく、これは原発事故で避難した子どもへのいじめ事件を受けて策定されたものだ。そうであれば、「原発事故いじめ」「避難者いじめ」等の言葉で表現されるべきだ。ところが、ここでは「震災によるいじめ」と巧妙な言い換えがなされている。なぜ事実を直視しないのか。これこそ、いじめの加害者が逃避する「ごまかし」と同じではないのか。

消される避難者

  私は、6年にわたって関西に避難して来られた方々への支援にかかわってきた。避難者たちが、今、直面しているのは「コトバ」による存在自体の否定だ。第1に、避難者は今年3月末で住宅支援打ち切りの瀬戸際に立たされているが、これは福島への帰還誘導にほかならない。「支援の打ち切り」という生やさしい言葉ではなく避難の自由への侵害である。第2に、東京五輪に向けて「避難者」の存在を消そうとしている。方法は簡単だ。全国にいる避難者を「移住者」・「定住者」あるいは「帰還準備者」と言い換えれば、あっという間に「避難者ゼロ」を実現できる。第3に、既に183人にのぼる甲状腺がんの診断を受けた子どもたちの存在である。「放射線の影響は考えにくい」というが、だったら何だというのか。原因さえ言及しないまま6年。メスを入れられた子どもたちは戸惑いを隠せない。

知ることからつながる支援

  原発事故の被害者たちは社会の忘却に苦しんでいる。「愛の反対語は無関心」(マザーテレサ)という言葉が胸に刺さる。いま、私たちが最も心を砕かなければならないのは「知ること」である。そして「知る」ことの障害が「ゴマカシのコトバ」である。避難者の生の声を聞こう。6年前の惨事を思い出そう。そして、現在起きている出来事を直視しよう。
 関西では京都府、奈良県など独自支援に乗り出した府県がある。兵庫県内では篠山市や宝塚市が無償の入居継続を決定した。一方、被災者支援のトップランナーを自認する兵庫県や神戸市は独自支援をしない。後世から「不作為によるいじめ」と烙印が押されないよう、私たちはプライドを賭けて心のこもった施策の実施を求めていきたい。

津久井 進(弁護士、阪神・淡路まちづくり支援機構・事務局次長)

イースターメッセージ わたしは主を見ました

 主イエスが十字架刑にて処され、マリアが墓に行ってみると、墓は空っぽでした。福音書には「マリアは墓の外に立って泣いていた」と記されています。墓の前に立ちすくむマリアの姿は、43年前の自分の姿を思い起こさせます。17歳の私は、母を亡くし母の墓の前に立って泣いていました。孤独感に押し潰された私は、たびたび墓を訪れ、すでに墓に入っていた姉と母の前で「なぜ私を一人残して墓に入ってしまったのか」と墓に向かって話しかけていました。私にとって二人の遺骨は、目に見え手に触れることができるものとして、残された自分とを繋ぐ唯一のものだと思っていたからです。恐らくマリアも、目で見ることができ、触れることができる主イエスの亡骸が消えてしまった現実に、全てが終わったと、もはや自分とを繋ぐ糸が切れてしまったと、深い絶望の内にあったのだろうと想像します。
  墓の前で立って泣くマリアの後ろから、「婦人よ、なぜ泣いているのか。誰を探しているのか」と主イエスは声をかけました。しかしマリアは気づきません。振り返って見たにもかかわらず、主イエスであることに気がつかないのです。死は終わりであると思う者にとって、当然の反応です。マリアは、主イエスから「マリア」と言われ、ようやく主イエスが自分のすぐ後ろに立っていることに気がつきました。そして、弟子たちのところへ行って「わたしは主を見ました」と告げたと聖書には記されています。

  今を生きる私たちも、復活の主イエスを見ることができるのでしょうか。私は一枚の手紙を読み返しました。母からの私への17歳誕生日祝いの手紙に添えてあった一枚の手紙です。「お誕生日おめでとう」と聖フランシス「平和の祈り」だけが書いてあり、無記名でした。誰かが私の悲しみに寄り添い祈っている。この気づきは衝撃でした。悲しみと絶望の中、全てが終わったと止まってしまった私の心に、何かが生まれたのを実感しました。その何かは、前を向いて進み始める力でした。目に見えないものを信じることは容易ではありません。しかし、復活の主イエスは誰か人を通して私たちと出会われているのです。人と人との関わりの中で、私たちは出会っているのです。そして死は終わりではなく、始まりであると示されているのです。今、私たちの横にいる人、後ろにいる人が、主イエスかもしれません。イースター、おめでとうございます!

井口 智子(日本基督教団河内松原教会 牧師)

地域で活躍するYWCA会員 ローカルもグローバルも

 兵庫県北部の豊岡市出石(いずし)町に住んで15年が過ぎました。
 7年ほど休眠していた『出石9条の会』の仲間の1人から、「街中のお寺さんの掲示板に “集団的自衛権は戦争です” って書いてある!」と聞いたことをきっかけに、再び行動を起こすことになったのが2014年の秋。ご住職に会ってみると、『念仏者9条の会』にも関わる40代男性で、「殺すなかれ、殺さしむなかれ」というお釈迦さまの教えに従い、戦争につながる動きを止めるのに右も左もない、というお考え。お寺の本堂を借りて集会を開くことにしました。『出石いのちと平和の会』と名付け、女性メンバー中心の再出発です。
 普通の市民の中で「なんかおかしいんちゃう?」と感じている人たちと手をつなぐ目的で、これまでに5回の集いを開きました。5回めは昨秋、『とと姉ちゃん』人気を追い風に、『暮しの手帖』元編集長・尾形道夫さんを招いての集会。資金ゼロで東京からゲストを招くためチケット売りに骨折りましたが、途中で近隣の別団体から「交通費半分持つから翌日自分の町にも」と声がかかり大安堵。田舎町の公民館に、組織動員なしで80人もの参加者を集める盛会となり、「一人ひとりが自分の暮らしを大切にしたら戦争にはならない」という初代編集長の言葉などを味わいました。

  *     *

 出石町は、「粛軍演説」「反軍演説」で知られる国会議員・斎藤隆夫〔1870‐1949〕の出身地。その生涯をわかりやすく伝える紙芝居を、『ふるさと紙芝居の会』に持ちかけて作ってもらい、修学旅行で国会議事堂に行く中学生の事前学習に使ってもらう機会を作ることに成功。毎年恒例になることを願っています。
 小さな町のよさは、行政や学校との近さ。温暖化防止の出前授業はもう10年以上町内5つの全小学校に行っていますし、小・中学校での絵本読み聞かせでは思いを伝える絵本を直接語ることができます。環境審議会では、自分の提案が施策に反映される達成感も。
 ローカルの良さを満喫しつつ、グローバルな活動と若い女性のリーダーシップ養成はYWCAで、とすみ分け?を楽しむこの頃です。

(会員 雀部(ささべ) 真理)

YWの窓 ワシントンにピンクの川が流れる

 二十一世紀に入ってもなお待ち望まれていた米国初の女性大統領の誕生は、皮肉にも性差別を放言して憚らないトランプ氏によって阻まれた。怒りや危機感を抱いた女性たちは女性器を模したピンク色の帽子「プッシーハット」を被って首都や各地でデモ行進し、男性や子ども、LGBT、社会的少数派も連帯した。誤った選択をした後悔、あるいは自分が選んだ人ではないという諦念に支配されるのではなく、小さくても声を上げる勇気を持てば、やがて世界を巻き込む大きなうねりになり得るのだと一般市民による軌道修正の底力を示した。
 新政権の方針転換が時代の針を大急ぎで巻き戻すように見えるのは、オバマ前政権が自由と平等を尊重し、あらゆる人々の人権擁護を広めた成果のゆえだろう。新政権と反対派がいかに激しく対立しようと、それはより良い国のあり方を求める民主主義の理想の姿と言うべきだ。
 日本に目を向ければ、夫婦別姓をはじめ、子育て支援、男女間の賃金格差など、多くの問題は依然解消されない状況が続く。女性の権利に無関心な現政権は労働力欲しさに女性の活躍を謳い、他方で保守的な家族観に基づく憲法へと改定を急ぐ。こうした現状に私たちも声を上げ続けなければならない。信念に反する米国大統領令に背を向けた司法省トップ、イェーツ氏の孤独な決断と勇気を思い、沈黙は同意に他ならないことを心に刻みたい。
(会員 川崎 道子)

日本YWCA第32回全国会員総会報告 全国の仲間と想いを新たに

2016年11月19日(土)・20日(日)
東京YWCA会館カフマンホール


 4年に一度、全国のYWCAの仲間が一同に会する全国会員総会が開催され、大阪から代議員11名、陪席2名の13名が参加した。第32総会期のビジョンとして、地域で女性たちが主体的に活動することを通して「平和憲法が生かされ、核も暴力もない社会」「女性と子どもの尊厳を守る社会」「若い女性がリーダーシップを発揮する社会」「多世代・多文化で多様な背景を持つ人々を尊重する社会」をめざすことが議決された。

楽しいオープンプログラム

  第1部は「絵本をとおして伝える、平和」。絵本作家の塚本やすしさんを迎えての、読み聞かせ&トーク。子どもからおとなまで世代を問わず大好きな絵本が持つ「伝える」について考える時間となった。
 第2部は「憲法出前授業のすすめ」。神戸Yのメンバーが憲法出前授業のノウハウを伝授。それぞれの地域で出来る活動のヒントをもらった。

被災者支援報告

  東日本大震災被災者支援事業は、あの日生まれた子どもが、20歳を迎えるまで続けようとcom7300委員会が活動している。今回は福島から来た高校生たちによる「ふくしまから考える新しいエネルギーパート2」の成果発表が行なわれた。

地域YWCAの協同

  日本YWCAが資金や人を援助する、地域YWCAが主体となって展開する活動のプレゼンテーションが行われた。大阪Yからは熊本Yと協同して「全国ユーススキルアップ研修・交流プログラム」、京都Y、神戸Yと協同して「会員のリーダーシップ養成を考える~三市Y合同合宿~」で参加した。投票により6件全てが補助金を獲得した。

Y's Wonderful Women賞

 長年YWCAの活動に貢献されたシニア会員の方々へ感謝の気持ちを伝え、大阪からは今井美令さん、大見川昭子さん、道井恵美子さんが受賞された。


(会員 小澤 裕子)
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